「土用ってなぁに?」



「土用」って知ってる?と聞くと、
 ほっとんど、うん!うなぎでしょ〜って返ってきます。
 スーパーのチラシで「土用の丑の日」はうなぎ!を目にするので
 土用はうなぎを食べる事だと思ってる人が多いのですよね。

 なぜうなぎなの?
 一説では江戸時代、夏になると暑くてうなぎが売れず困っていたうなぎ屋が
 学者である平賀源内〔ひらがげんない〕に相談したところ、
 源内が「う」のつく土用の丑(うし)の日に「今日はうなぎの日です(うなぎを食べよう)」
 という張り紙を店の前に張り出したことで、うなぎが飛ぶように売れたそうです。
 これがきっかけとなり、現在も夏の土用の丑の日にはうなぎを食べると言いますが、
 詳しい事は分かっていません。

 そもそも「土用」ってなぁに?
 その土用は、土を司る神、土公神(どこうじん・どこうさま)が支配する期間で、
 土の作用(エネルギー)が強くなるのだそうです。

  陰陽五行説では、全ての自然界の事柄を
  木・火・土・金・水の5つに分類して考え、
  春は「木気」夏は「火気」、秋は「金気」冬は「水気」と割り当て、
  残った「土気」は季節の変わり目である立春・立夏・立秋・立冬の前18日間を
  「土用(「土旺用事」の略)」と呼ぶんですって。

 土公神は、季節によって遊行するとされ、春は「かまど」、夏は「門」、秋は「井戸」、
 冬は「庭」にいるとされているそうです。
 ちなみに季節ごとの土用の間日は干支で決まっていて、
 2012年の【夏土用】は、7/19〜8/6

 遊行している季節ごとに「かまど」・「門」・「井戸」・「庭」に関して
 この期間は《土の神様》が居場所をいじられるのを嫌う…ということで、
 土用期間の土いじりは土公神の怒りをかい、祟りがあると言われてるそうです。

 ということで、
 土公神の祟りを恐れて、「土いじり」は、もちろんのこと土を掘ったり、柱を立てたり、
 基礎工事をしたり、壁塗りをしたり、井戸掘りをしたり、土葬はしたりなど
 初めて土を動かすことや殺生を忌む習慣が生まれたようです。

 ただし、土用に入る前に着工している作業は土用中も作業を続けることは
 差し支えないとのこと。

 土用の日は18日間×4季節=72日間もあるので
 これでは、仕事にならない!ということで、このような習慣にも、
 ちゃんと抜け道=「間日(まび)」が設けられているのです。

 この間日には、土公神は天上界に招かれ宴会をなさるそうなので、
 下界の出来事にも目をつぶってくださるというわけ。なんですって。

 2012の間日 7月22・29・30日 8月3日 (卯・辰・申)

 土用にまつわる習慣が生み出された背景には、
 「土用中は季節の変わり目であるため、農作業など大仕事をすると体調を崩しやすい」
 という先人からの戒めの言葉というわけ。

 なので、土用の期間は土をさわらない。
 木を植えたり、土いじりをすると腰を痛める。
 また、喧嘩をしたり、言い争いをしても、泥沼になってまとまらない。
 また、新しいことを始めても続かずうまく行き難い。
 引越し・旅行もタブーで、遊びに行くときは、日帰りに限る。
 生ものや冷たいものも、体調を崩しやすいので気をつける。

 草むしりも土用の期間は避けたほうがいいってことですよね〜。
 迷信&言伝え、信じる信じないはありますが、
 土の神様!やっぱり気になりますよね。
   




 
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